トランスファーボード

トランスファーボードの別の使い方として、滑らせずにお尻を浮かす動作を何度か繰り返し、ちょっとずつ対象物へ移乗する方法もあります。その時、滑らせて使う時と比べて足の使い方が変わります。滑らせるときは対象物に対し足でお尻を後ろに押し出すのに対し、ちょっとずつ小分けに移動していく方法だと両足にしっかりと体重を乗せ、より立ち上がり動作に近い動きになります。介助者も様々な方法を理解して介助する必要があります。上手く使い方を考えると、利用者にとっても介助者にとっても安全に簡単に乗り移りができる道具です。
ベッドから車いすに乗り移る際に立って移乗することが難しい方に、座ったまま滑らせて移乗する方法があります。その時に使うのがトランスファーボードです。表面は摩擦の少ないすべりやすい素材になっており、裏面はすべり止めがついているボードです。使い方は利用者のお尻の下に引き込み、滑らせて車いすなどの対象物へ移動するという至ってシンプルなものです。対象者は、少しでも両足で踏ん張れる方で何も持たずに一人で座っていることができる方になります。ボード表面は滑る素材になっているため両足で踏ん張れないと、滑り台のように前に滑り落ちてしまうことがあります。足でしっかりと踏ん張ってもらい体を前に傾けて重心をしっかりと両足に移動させて使わないと、重心が後ろに残ったまま移乗しようとすると滑ることが多いので重心移動の介助は重要です。また座位の安定性が悪く座位保持に介助が必要な方の場合同様に後ろに倒れそうになると、前に滑るエネルギーが発生するため転落につながります。     つづく。。。