入浴補助用具

入浴補助用具 · 2020/07/21
つづき。。。しかし『はねあげくん』にも問題はあります。前かがみでまたいで入る場合両側にあるグリップを左右片手ずつ持ってまたぐように作られているため、奥のグリップまで手を伸ばさなければいけない、そうすると手前の手には体重は乗るが奥の手には体重が乗り切らないため片手に負荷がかかることになります。できれば一足目のまたぎ動作では両手でグリップを持てる形状にするべきだと思います。つぎに跳ね上がり方にも問題はあります、アロン化成のホームページ動画を見ていただくとわかるのですが、座位でまたいだ後、わざわざ方向転換して振り向きボードを跳ね上げる必要があります。その動作が危険、お湯の中での方向転換は不安定になります。できれば後ろを向いたまま、後ろ手で跳ね上げることができれば方向転換の必要がなくなります。しかし今の跳ね上がり方だと後ろ手で跳ね上げ勢いよく跳ね上がりすぎると跳ね返って戻ってきます。うまく跳ね上げた時にロックがかかるようにすれば方向転換せずに後ろ手で跳ね上げることができるのではないかと思います。しかしながら今までのバスボードに比べ使い方の可能性が広がる商品だと思います。ちょっとお高いですが。。
入浴補助用具 · 2020/07/20
浴槽のまたぎ動作ができない方にバスボードと言う福祉用具があります。その中でアロン化成が発売している「はねあげくん」と言う商品があります。詳しくはhttps://www.aronkasei.co.jp/anju/products/nyuuyokukaigo-bathboard/533692/をご覧ください。いままでは浴槽の上にバスボードを置いて座ってまたぎ、湯船につかる際にはバスボードを誰かが取り外す必要がありました。その取り外す動作を「はねあげくん」はボード自体が上に跳ね上がり、わざわざ取り外す必要がないのです。さらにその優れたところは今まで浴槽のふちをもって前かがみになり後ろから足でまたいでいた動作も補助してくれると言うところです。一般的な浴槽の縁は4~5cmでそこをもって体重を支えまたぐ動作は不安定です。しかし「はねあげくん」はしっかりとしたグリップが付いており安定してまたぎ動作が行うことができます。今までにないバスボードです。次回へつづく。。。
入浴補助用具 · 2020/07/17
シャワーチェアには背もたれが付いているものがあり、それはメーカーによって形状が違います。どうやってシャワーチェアを選ぶのか?考えるべきはどこまで自分で入浴動作を行うのかです。メーカーによっては骨盤をサポートして座位姿勢の背筋が伸びるというものもあります。しかしよく考えると体を洗う、頭を洗う、顔を洗う、それらの動作は背筋が伸びません、むしろ前かかがみになって背中を丸めて行うことが多い動作です。ただ、タオルを背中の対角線上に両手に持ち背中を洗う動作だけは唯一背筋を伸ばして行う動作と言えます。それ以外は自分で行う場合ほとんどが背中を丸めて行います。そこまで背筋を伸ばさなければいけない訳ではないのです。さらに言うと背中をタオルで洗うならば背もたれがあると邪魔です。メーカーの説明には「背骨が伸び一連の入浴動作を行いやすくします」とありますが一連動作で伸びる必要はないのです。しかし介助を必要とする場合は別です。自分で頭や体を洗うことができない場合は背筋が伸びている方が介助はしやすい、そして背中を洗う場合前に体を起こしやすくなります。介助が必要な場合は背もたれの形状を考える必要があります。
入浴補助用具 · 2020/07/15
浴槽台選びのポイント前回からのつづき。。。。。。浴槽台選びのポイントは、浴槽の大きさと底面の形状です。浴槽に入れてもガタつかずしっかりと安定していることが重要です。最後に誰がその浴槽台を設置し撤去するのかです。浴槽から腰を曲げて3kgあるものを持ちあげるのは大変な場合があります。浴槽台の取り扱いを誰が行うのかも考えて選定しましょう。日本人にとって湯船につかることは長年の文化です。また自宅のお風呂に一人でゆっくり湯船につかるのは至福の時間です。入れないから「シャワーで済まそう」「家では無理だからデイサービスに行こう」と短絡的にならず、一度どうすれば湯船につかれるのかを検討することは大切です。
入浴補助用具 · 2020/07/14
前回からのつづき。。。浴槽台の種類によって重さは大きく違います。持ち運びという観点では軽いに越したことはないですが、脚部が大きな吸盤の場合浴槽底面が平らでなければいけない、またお湯を張る前に浴槽台を吸盤で固定しお湯を張らなければいけない、そして吸盤が吸着しているため入浴後に浴槽台を取り上げる時に少しコツがいる(メーカーによってレバーを上げることで吸盤が外れる仕組みになっています)など良し悪しです。選び方はまず高さをどうするか優先して考えましょう。どこまで座り込むことができるのかまたはどこまで座り込んで立ち上がれるのかです。高さはメーカーにより様々ですが10cm~25cmのものがあります。身体能力に適したものを選びましょう。高ければ立ち座りは楽になりますが、その分湯船につかることができる体の面積は小さくなってしまいます。つづく。。。
入浴補助用具 · 2020/07/13
お風呂の湯船に肩までつかることは、一日の疲れを癒す日常の行為と考えている方も多いかと思われます。しかし、膝が曲がりにくい、浴槽の下までつかると立ち上がれないなど、座り込む動作やそこから立ち上がる動作に支障がある方にとっては湯船につかることは苦痛を伴う動作となってしまいます。そういった場合浴槽の中に台を沈めそこに座ることで膝を曲げ切らずに座ることができる、または立ち上がりを行いやすくすることができます。そういった浴槽に沈める台を福祉用具では浴槽台として販売しています。浴槽台には大きく分けて三種類あります。ステンレス製の重量のあるもので沈めて使うもの、プラスチック製の軽いもので台の脚部が大きな吸盤になっており浴槽底面に吸着させるもの、そしてその二つを合わせたアルミ製の少し軽い素材でできており沈むけれども浴槽内で安定するために脚部には小さな吸盤が付いており浴槽底面に吸着するものの三種類です。重さの違いはステンレス製3kg前後、プラスチック製2kg前後、アルミ製2.5kg~3kg前後(メーカーや台の大きさによって違いがあります)です。     つづく。。。
入浴補助用具 · 2020/07/10
入浴動作において洗体する際に座るイスを福祉用具ではシャワーチェアと言います。一般的に販売されているお風呂用のイスでは低く立ち上がりにくい、座っている姿勢を保持することが難しいためひじ掛けや背もたれが必要であるなど様々な座位姿勢や立ち上がり動作に対する工夫がされています。何よりの工夫は座面の素材です。座り心地がどこまでも追及されています。私の記憶では初めに座面を今のような素材に変えたのは、リッチェルと言うメーカーだったと記憶しています。今では当たり前のその座面ははじめ、硬かった。。。たぶんシェアが上位のアロン化成でさえ硬かった。しかしリッチェルから柔らかもっちりの座面が販売され、皆その座面に魅了されたものでした。。。たぶん。。。今では当たり前になっている座面の素材ですが、メーカーによって肌触りは微妙に違います。もし機会があれば触れて確かめてみてください。