日常生活動作(ADL)

前回からの続き。。。どんな目的に対し、またその目的に適した環境であってもそこにどれくらいの時間その姿勢でいるかが重要になってきます。長い時間同じ環境で座っていると「座り直し」が必要になります。我々も日常的に無意識に足を組むなど長時間座っていられる戦略をとります。車いすを選ぶ場合その座っている時間がどれくらいかが重要なのです。座り直しができる方ならいいですが、ほとんどの車いすユーザーは座り直しができないかまたは不十分です。ですので車いすを選ぶ場合私は15分以上連続して車いすに座る場合は何の機能も付いていないいわゆる標準型車いすを選んでも必ずクッションを同時にご提案します。また30分以上連続して座る場合は背張り調整、アームサポートの高さ調整ができる車いすをご提案します。また麻痺があったり、円背があるなど姿勢保持に悪い影響を与える要因がある方はできれば時間に関係なく各箇所が調整可能なモジュラー型車いすを選定します。座り直しは座位を考えるうえで重要な要因です。座り直しの方法をご提案するだけでお尻の痛みが軽減するケースもあります我々も無意識に行っている座り直し一度意識して座ってみてください。
車いすを選定するうえで何を基準に選ぶのか悩むことがあるかと思われます。しかし車いすはそこにどれぐらいの時間座るのかでだいたい判断できると考えます。 我々が日常生活で座る時まずは「目的」があります。何を目的で座るのかまたその目的に適した「環境」であるかということになります。食事をするときはソファーのような深く腰を掛ける環境は選びません、またリラックスして座る場合食卓のイスのように座面の硬いイスは選びません。車いすもまずはどのような目的で使用するかが大切になります。   明日へつづく。。。