介護ベッド

介護ベッド · 2020/08/04
前回からのつづき。。。     そんな動作を繰り返すと膝にある前の固定がなければ立ち上がれなくなります。又は立ち上がる時に重心をしっかりと前方へ移動せずに立ち上がろうとします。そうするといかなる環境で立ち上がる時も手で引き込んで立つようになります。食卓のイスから立ち上がる時テーブルを引っ張る、トイレで便器から立ち上がる時トイレットペーパーホルダーを手で引っ張る、誰かに手で引っ張ってもらって立ち上がる。。。本来立ち上がりの際に手で引っ張るのは、立ち上がり初期の体を前に起こす時でお尻が座面から離れる時には、手で引っ張る動作ではなく座面やひじ掛けに手をついて押し上げる方法が本来の立ち上がり動作なのです。ニーパロはそんな本来の立ち上がり動作を阻害するのです。ベッドでの立ち上がりだけを考えるのではなく生活全体で立ち上がり動作を考え、今後の生活を保障するのも福祉用具の役割だと考えます。。。。あくまで個人の見解です。。。 ニーパロを考える終わり
介護ベッド · 2020/08/03
前回からのつづき。。。ニーパロの最大の特徴は開閉するアームの下にパッドが付いていることです。どうやって使うのか、そのパッドに立ち座りの際膝を当てることで膝折れを防止して楽に立ち上がりができるというものです。しかし!?立ち上がりの際には膝は前方へ移動しなければいけないのです!?ややこしい運動学的な話は省きますが、ニーパロはその動作を阻害しているのです。立ち上がる時に重心を十分に前に持って行く動作を阻害しているのです。そこでニーパロを使って立ち上がるとどうなるのか膝が前方に移動できない→重心が十分に前に移動しない→後ろに重心が残ったまま立ち上がらなければならない→後ろにこけないように手でアームの部分を引き込んで膝と手で固定して立ち上がる。。。という具合になります。「立てればいいじゃないか」と思うかもしれませんが、そんなことはありません。それは⁉       次回へつづく。。。。
介護ベッド · 2020/07/31
前回からの続き。。。ニーパロの開閉操作バーのロック解除方法が独特な操作方法になっています、誤操作防止のためにロック解除操作が必要なのですが、パラマウントベッドやシーホネンスはバーを握った際にバーの下についているロック解除レバーを同時に握り単独の握り動作のみでロックが解除されるのに対し、プラッツのベッド用グリップニーパロLは下からバーを握り、上についているロック解除レバーを親指で握ることによってロックが解除されます。わざわざ親指でロックを解除する動作が必要になります。リウマチで親指が変形している方や握力の弱い方には不向きです。またバーを上げるという動作に対しロック解除レバーを下げるという、相対した動作をしなければいけないのは動作課題としては難しくなります。ただ、今までのニーパロの開閉操作に比べると数段使いやすくなったのですが相変わらず使いにくいニーパロは今もニーパロ+としてマイナーチェンジして存在していますが。。。  次回へつづく。。。
介護ベッド · 2020/07/30
介護ベッドにはベッド柵が付属品であります。しかしこれは本来転落防止用の柵として使用するもので、立ち座りなどの補助として手すり代わりに使うには不向きです。そこで各メーカー介助バーやベッド用グリップなど、ベッドに固定して手すりとして使える付属品があります。メーカーによってその仕様は様々です。その中でプラッツのベッド用グリップニーパロはあくまで個人的ではありますが、今まで選定したケースがほとんどありません。まず今までのプラッツのベッド用グリップニーパロは開閉操作が他社に比べ独特で使いにくかった。なぜあの仕様にしたのか不明でした。しかしやっと最近ベッド用「グリップニーパロL」と言う商品が装いも新たにフルモデルチェンジして登場しました。  詳細はhttps://www.platz-ltd.co.jp/product/accessories/kneeparoplusl/プラッツHPをご覧ください。  ニーパロLの特筆すべきは、その開閉操作バーのロック解除方法です。その使用方法については、次回へつづく。。。
介護ベッド · 2020/07/23
前回からのつづき。。。低床型介護ベッドにも問題はあります。まず高さ調節機能は何のためにあるのか、それは一番に立ち上がりやすい高さにベッドを調節することができるということです。立ち座りをより安全に行える高さに調節することでベッドからの移動が楽にできるようになります。しかし果たしてその高さ調節機能をちゃんと使えるのかどうか!?夜間トイレに行く場合わざわざベッドのリモコンを使って立ち上がりやすい高さにして移動するのかどうか。。。たぶん私なら面倒くさいから使わないでしょう。もし低いまま立ちそこでこけるとまさに本末転倒!しっかりと操作を行うよう説明が必要です。11cmから立てるのであれば介護ベッドはいらないですからね。様々なニーズに応えるために低床と言う選択肢は必要ですが、本来の機能を十分に使い最優先するべき問題を解決できるよう、ベッド選びは慎重に行いましょう。
介護ベッド · 2020/07/22
介護ベッドにはベッドの高さを変える機能が付いているものが多くあります。その中で低床と呼ばれる低くなるベッドがあります。私が知る限りではフランスベッドのフロアーベッドが11cmと最も低くなる商品ではないかと思いますhttps://medical.francebed.co.jp/brand_site/SLFB/。その他のメーカーでは15cmが低床だったのに対しフランスベッドは超低床と言われています。さてその必要性とは。。。まずは今まで畳にお布団を敷いていた方がベッドの高さに慣れない場合11cmは布団レベルです。今まで夫婦仲良く布団を並べて寝ていた場合片方がベッドになることで親密度は大きく違います。次にベッド柵を付けてもそれを乗り越えてベッドから転落する方。認知症などの症状でベッド柵に囲まれていることで恐怖心を覚え乗り越えて転落してしまう方がいらっしゃいます。そんな場合あえて、ベッド柵を取り転落しても危険の少ない高さで寝てもらうならば11cmはその危険性を最小限にとどめることができます。 つづく。。。
介護ベッド · 2020/06/08
さて、前回(2020年6月5日)に引き続きマットレス選びのポイントですが前回お話したポイントからどのようにマットレスを選べばいいのか、私の考えではまずは床ずれ発生の危険性を最優先に考えなければいけないと考えます。次に寝具としての快適性、次に動作のしやすさです。となると硬さの違う3種類ぐらい(硬い、ちょっと硬い、柔らかい)と高性能エアマットの4種類があればアセスメントできると思っています。中途半端な硬さの違いでいろいろ悩むと答えが出にくいのでこれぐらいで十分だと思います。後は動作方法の指導やもしも介助が必要な場合は介助方法の指導を行うことでだいたいは解決できます。
介護ベッド · 2020/06/05
介護ベッドに使用される、マットレスには多種多様あります。 何を基準に選ぶべきなのか悩むことは多いかと思われます。 実際すべてのマットレスの機能を理解してマットレスを選ぶことは不可能に近いと思われます。しかしながら選ぶときの判断基準はあります。 まずは寝具としての快適さです。人生の三分の一は睡眠といわれるぐらい睡眠は重要です。しかしながら寝具としてマットレスを選ぶ場合個人の「好み」が大きく関与します。それは他人が判断するのは非常に難しいため一度お試しで寝ていただく必要があります。次にマットレス選びのポイントとしてベッド上での動作に与える影響です。寝返り、起き上がり、ベッド端での座位などです。硬いマットレスは沈み込みが少ないため動作はしやすくなり、逆に柔らかいマットレスでは沈み込みが深いので動作はしにくくなります。最後は床ずれ発生の危険性です。床ずれ発生の危険性が高い又はすでに床ずれがある場合はできればエアマットなどの高性能エアマットレスをご使用いただく必要があります。 「介護ベッド用マットレスを考える2」へつづく。。。
介護ベッド · 2020/05/27
介助バーの使い方は様々です。ベッドから足を下ろし座る時の手すりとして。立ち上がる時の手すりとして、車いすやポータブルトイレに乗り移る時の手すりとして用途は多様です。 しかし・・・ ここで考えるべきはその床からの高さです。 介助バーの床からの高さはベッドの高さに依存します。 ベッドの高さを上げれば高くなる またベッドを下げれば低くなる... では、どの用途で使うかによってその高さを考えなければいけないということになります。立ち上がり動作の手で押し上げて使うときと、立った姿勢を保つ時ではその手すりとしてあるべき位置は違います。またベッドから車いすなどに移乗する場合、しっかりと立ち上がって乗り移るのか、中腰のまま乗り移るのかで、その必要とされる手すりの位置は変わります。 介助バーを提案するとき、どの高さで使うべきなのか、その使用目的によって変わることを理解しておく必要があります。
介護ベッド · 2020/05/26
介助バーは特殊寝台(以降介護ベッド)に取り付ける開閉式の手すりです。間違いやすいのですが介護ベッドについている柵は手すりではなく転落防止用の柵ですので、手すりとしての機能は持ち合わせていません。なぜか…?ベッド柵は簡単に抜けるからです。そこまで体重を乗せて支えるだけの耐久性がありません。それでは介助バーはどうかというと、ベッドに取り付けてしまいますので抜けません。耐久性は全然違います。もし介護ベッドをお使いで柵を手すり替わりにお使いの場合は是非とも介助バーに交換してください。    つづく。。。

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